インバネス
 エディンバラから3時間ほどでインバネス駅に到着。強い風と細かい雨の中を雨具に身を包んで重いリュックを背負い今夜の宿まで歩く。

 ネス川に架かる橋を渡ってさらに歩くと同じようなゲストハウスがずらりと並んだ区画になる。B&BやNoVacanciesの看板が 出ていて一様に小さな庭の向こうにこじんまりした玄関がある。
チャイムを押すとインド人の男性が丁重に迎えてくれた。狭 くて小ぎれいな階段を3階までのぼり、これまた小ぎれいな部屋に案内された。

 町まで食事に出るには疲れ果てて、近くのス ーパーでサンドイッチと信じられない味のカップヌードルを買って夕食にする。スーパーのレジ打ちが椅子に座って客に顎の先で客に対応するのを見て驚いてしまう。

10・24
 昨夜来の雨が止んで窓から晴れ間がのぞく。清潔で可愛いダイニングで8:00から朝食。テーブルセッティングが見事!たっ ぷりのハイランドスコッティッシュブレックファストを丁寧なサービスでいただいて大満足。

 良いゲストハウスだったが、惜 しいことに部屋に鏡が無いのが不便だった。親切心で出発間際にへたくそな英語でそのことをアドバイスしてあげたつもりだ ったが、早々にドアを閉められて姪に大笑いされてしまった。

 昨日の荒れた天気が嘘のような晴天が嬉しい!コーチステーションまで歩いて昨夜予約しておいたネス湖クルーズツアーのバスに 乗り込む。

小型のバスにさまざまな国の客が乗っている。恰幅の良い女性の運転手が冗談交じりの案内をしてくれるのだがほ とんど内容が理解できない。インバネスの街そして自然の美しさは解らないなりにも見ているだけで充分過ぎる程。

30分ほど 走ってネス湖クルーズ船に乗り込む。コロンビア大学の学生たちがはしゃいで賑やかなデッキは寒さも吹き飛ぶようだ。紅葉 が見事な岸の景色と湖の色が独特な風合いを醸し出す。

やがてアーカート城に到着。上陸して歩いて廻ると朽ち果てた姿の岩城は芭蕉の句を思い出させる“つわものどもが夢のあと”。

ネッシーとは会えないままだったが大満足のインバネスだった。ちなみにインバとは河口の意 味(スコットランド語)でネス川河口ということになる。


深まりゆくスコットランドの秋の風景。



寒さに震えながらクルーズ船のデッキから美しいネス湖を見る

ネス湖畔のたたずむアーカート城。たび重なるイングランドとの戦いで朽ち果ててしまう。

暗い色彩のスコットランドだが晴れ間がのぞくとこんなに明るい

インバネスの街中を流れるネス川

B&Bの清潔でかわいい部屋


ダイニングからお向かいのB&Bを見る
イングリッシュブレックファスト
B&Bの玄関先
軒並ずらりと並んでいる


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