アンカラに向かうう途中、トゥズ湖に寄る。7,8,9月は湖が干上がっていて、
固い塩の結晶が見渡す限り広がっている。ここの土産物屋も可愛くて安価な物がいっぱい並んでいて、薄汚れた色の塩を見るより買い物のほうに走ってしまう。
だんだん都会に入っていき、アンカラ。1923年アタチュルク大統領がトルコ共和国誕生と共に首都に定めて、トルコの政治、学芸の中心地となる。街中いたる所に国旗とアタチュルクの像が立っている。
アナトリア文明博物館は15世紀に建てられた隊商宿と貴金属市場を改造した建物。アナトリア文明初期、ヒッタイト王国の収蔵物であふれていて、トルコの古代文明の宝庫だ。
9年の歳月をかけて造られたアタチュルク廟はアンカラの丘の上にたっている。廟の回廊にはアタチュルクゆかりの品々が展示されていて、スーツ姿のイケメン達が眼光鋭くチェックしている。衛兵の交替式を見ることができた。57歳の早すぎた英雄の死を悼む国民の気持ちだけではなく、国の政策めいた何かを感じたが、考え過ぎだろうか。
高速道路をイスタンブールに向かって走る。あいにくの雨で長時間の退屈を紛らすために運転手さんの計らいで音楽が流れる。さくらさくら、飛んでイスタンブール、そして江里チエミのウスクダラ。面白いメロディーと歌詞に年長者も若者も笑い出して、眠気が吹き飛んだ。
イスタンブールに入るととたんに夕方のラッシュに巻き込まれる。動かない車の間を縫ってパン屋,花屋が頭上に商品を乗せて売り歩く信じられない高速道路の風景。ボスポラス大橋を渡ってヨーロッパサイトへ。
グランドバザールは観光客向けの店が並ぶアーケード。縦横無尽に店がひしめいていて方向音痴でなくても迷子になりそう。昨日イタリアから複数の大型客船が何隻も入ったので朝からごった返ししている。値段はあって無きが如し、どんどん下がっていく価格に、騙されているような気がして購買意欲が失せてしまう。
ボスポラス海峡クルーズは、両岸の世界中のお金持ちの別荘、高級ホテル、モスク、を眺めているだけでリッチな気分になれる。イスタンブールの魅力が凝縮されたクルーズ。
イスタンブールの港では鯖サンドをぜひ食べるようにとの知り合いのおススメだった。試してみたものの、なんのことはない、塩サバドッグのようでそんなに美味しいとは思わない。
トプカプ宮殿の財宝はすごいの一言に尽きる。
地下宮殿とはビザンチン時代に造られた大地下貯水池。神秘的なムードにうっとり。
最初はキリスト教会として6世紀に建てらたアヤソフィアは、15世紀にイスラム寺院に変えられた。近年はキリスト教の絵画も修復されている。
余談ではあるが、帰りの便ののりつぎでシンガポールの街を観光した時、チャイナタウンの食堂でル・マンに来ていた近藤正彦とすれ違い親娘でキャアキャア大喜びする。
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